夜明けを待ちながら

自宅待機中

シンデレラになりたくて

王子様がガラスの靴を持ってきてくれるみたいな

そんな運命の出会いを待っているんです。

 

だけどこの世に情報が溢れすぎているから

私がまずどんな王子様がよくて

どんなデザインのガラスの靴なら履くつもりなのか

まずは自分と、対話しなくちゃ。

アテスウェイ

並んでいるのかな、、、とビクビクしていたけど

店内に3,4組いただけですんなり入れた、アテスウェイ

レピキュリアンには行ったことがあったけど

こちらは駅から徒歩18分、、、しかも雨のなか。

 

焼き菓子でも冷蔵のものが多かったりして、

もっとスケジュールが余裕あるときにまた行きたい。

 

モンブランは、時期的にもうなかったのかな?お昼すぎてたから完売だったのかな?

 

でもショートケーキがおいしい。

スポンジは舌ざわりはいいけど、上品すぎずにどこか懐かしい存在感を保っていて、

生クリームが甘すぎないのに素晴らしくミルキーで

イチゴの強すぎないけど主張する酸味とジューシーさで

もう、すべてのバランスが絶妙。

 

隣の店舗の、入った瞬間の濃厚なチョコレートのにおい、、、

もう、頭のなかはチョコ1色で、おもわずアイスクリームをダブルで頼んでしまった。。。

 

そして、

なにより、

こんなにスケジュールつめつめで大荷物持った日じゃないと気付かなかったかもしれないけれど

何の気なしに買ったクッキー、

円筒形のクリアケースに詰められた小さなクッキーたちが

まさかの、

全くちらとも動かないように詰められている!!!!!!

どんな粗忽者が運んでも粉々のクッキーは食べさせないぞ!というプライドを感じる・・・!

これに、何より感動してしまった・・・・!

 

まだ旅が続くけど、楽しいお供ができたなあ♪

54年目の千穐楽

ありがとうございました。

お疲れ様でございました。

本当に、ありがとうございました。

 

カーテンコール、

初日からあった「声援ありがとうございました」の横長パネルが下りてくるとき、

電飾かざりもあって、

さらに金雪まで。

 

V列の上手側、でもとっても全体が見やすくて

照明がきらきらして、人物の輪郭がくっきり浮かび上がるのが美しかった。

 

「お御堂がござらん?」みたいな

ちょっとした台詞はカットされていた

「どなたか神父様をおやりになる方、、、」みたいなところが、サンチョになっていた

白鸚さんをサンチョが、

牢名主をフェルミナが、

いつもそっと支えてくれていた。

 

カーテンコールで、

みんなを紹介してくれるサンチョ。

自分を忘れて旦那様を紹介しようとして、

白鸚さんが「サンチョ!」と声をかけてくれる。

白鸚さんの最後のご挨拶、

きっとずうっと考えてちゃんと練っていらしたんだろう、

なのに本番で、出てこなかった。

それを、肉親だからといって隣の松たか子が出しゃばりもせず、

邪魔しないで最後まで白鸚さん一人の挨拶にさせたのが、

成熟した大人の女性の、プロの女優の、高麗屋のお嬢さんの、松たか子だった。

 

みんなで見果てぬ夢を歌って終わりましょう。

 

きっと白鸚さんのImpossible dreamを聞きたかったファンもいただろう、

だけど、

これほどの正解はないと思った。

だって今回の作品は

座組のみんなが「ラ・マンチャの男」を支えていたから。

 

床が八百屋じゃなくて

階段がスロープになって

城主にひざまずく時には影椅子が出てきて

曲はBPMが下がっていて

白鸚さんと上條さんに関わる、無くてもいい小ネタな台詞はカットされていて

配役を任命するシーンはサンチョになって、

少しでも袖で休めるように工夫されていて

宿屋の扉にもたれかかることもしんどくなって

初めて、休憩が挟まった。

 

それでも。

 

本当に本当に本当に

あの美しい、人生の真実が詰まった宝箱のような舞台に

54年、立ち続けてくださって

本当に本当に本当に、

ありがとうございます。

一次面接、終わった

終わらない文化祭の準備をしているような感覚が楽しくて

気が付いたら10年以上、続けていたみたい。

 

だけど「ジャストアイディアですが」と言いながら

もう、創作の芽は

私のなかで芽生えていたんだね。

bye bye, good bye

「The Galaxy express 333 will take you on a journey

あの人はもう思い出だけど

君を遠くで 見つめてる」

 

そんな歌を思い出しながら、

夜の暗い川辺を見ていた。

 

その後に思い出した歌は

Electoricityだったな。

川辺のオレンジ色の光は、

ロンドンの夜景に似ていて。

あのVictoria Palaceで

「Billyがこんなに踊りたくても踊れないなら、

 恵まれている私は、やりたいことをやろう」

って、

舞台を選んだ私が

いま、舞台にさよならしようとしている。

 

そう思うと、

すべてがまるで懐かしいような

愛おしいような気持ちがわくけれど

それを、今後、

じゃああと1公演とか

3か月拘束されるしんどさを

受け入れる要因にはならなくて。

 

ただ、

古びた劇場の、袖とロビーを行き来する鉄扉や

開演前に舞台に行く人たちを見送るときの「よろしくお願いします」だったり

お客様が入る前のがらんどうな客席を

もう見るのも最後なのかと思うと

なんだか感慨深くて。

 

制作を辞めていった人たちを知っている。

自分がそうなる日が来るなんて、

2週間前までは思ってもみなかった。

 

だけど

今は新しい世界へ解放されることに

ワクワクすらしている。

 

どうか最後の現場を

大好きなあの人たちと迎えさせてください。

 

いつまでもきっと胸に刻めるから。

召使みたいな、奴隷みたいな、

もともと面倒くさがりでおおざっぱな私には到底合っていないこの仕事の、

10年続けた最後の、現場。