PCの簡易スピーカーから流れる音量じゃ物足りなくて
懐かしのコンポでも買おうか悩むくらいには
ライブハウスの音の洪水に飢えている。
8月は本当はライブハウスに行く予定だった。
チケットをもう何枚払い戻したかしら。
だけど、夜明けにむけて、
私たちは今仕事を再開して
劇場に戻ろうともがいている。
お問い合わせフォームには「なぜ今やるのか」の声が、他でもないファンから届く。
やったことのない、だれも正解の分からない解決策を
あーだこーだと、悩みながらも〆切はものすごい速さで追ってくる。
「でもね ちょっぴり疲れちゃう時もあるんだ」
なんて、
瞳の大きな少女漫画のラストシーンを思い出して
涙が出る。
いつか、制作を始めるきっかけになった作品を担当できたときの、
稽古4日目の夜にベッドの上で
ひとり、涙を流しながら
夢がかなったことに歓喜の涙を流したことを思い出す。
たくさんのフィクションが
どうしようもないリアルに立ち向かう勇気を、くれる。