夜明けを待ちながら

自宅待機中

ジェットのアクセサリーは持ってない

すっかり、BBCの中継をずうっと見続けてしまった。

セントジョージチャペルに

棺が、セリで下がっていったのが衝撃すぎて

ついつい、ブログに残したくなった。

 

棺を8人の兵が担ぎ上げて、

その上の王冠と王笏と宝珠が落ちないか(留め具は見えたにしても)ハラハラした。

 

そして王族が徒歩で、その棺の後をロンドン中パレードしていくのも忘れられないと思う。

何人の兵隊がロンドンに集まったんだろう、

英国の、というか

エリザベス女王の威厳をこれでもかと感じる時間。

 

イギリスのティーポットでミルクティーを淹れて

イギリスのお菓子を食べながら、

厳かな式を見た、

たまたま日本のカレンダーがお休みだった夜。

 

カメラが、ずっと飽きのこない確かなカメラワークで(十字型の教会の天井から吊るしたカメラとか天才)

パレード、そして最後の教会までぬかりなくて、日本の皇室行事とかも今後カメラワーク頑張ってほしいなあ。

 

いつかまた、

英国に行きたいな。

私に劇場の魅力を教えてくれた、

小さな島の、豊かな国。

 

===

最後、女性アナウンサーの一言で、またパディントンのあの動画を見たくなったなあ。

thank you, for everything.

 

===

そして。

今日の大仕事が終わった後の、すべての関係者たちが、ほっと座ってお酒を飲むところを、なんだか見てみたい気持ちなのです。

夜明けの前、制作さんという仕事

俺がみんなを守るから、だれか俺を守ってくれーーー

 

と、大好きな漫画の主人公が言った。

事あるごとに反芻する。

制作陣はみんなが心地よく現場に居られるように整えるお仕事だから、

えてして制作陣が心地よく居られるかどうか、は後回しになる。

不条理、理不尽、寝不足、サンドバッグ。

それでも笑顔で現場に居なくちゃいけない感情労働だ。

 

昔はそれでいいと思っていた。

しんどくて辛くてきつくても、

私が我慢すれば、私が寝なければ、私が限界突破してやれば、現場が回ると思っていた。

しかし、ちょっとだけ下の子たちが出来て。

私がしていた我慢は、寝不足は、限界突破は、その子たちの仕事になっていく。

その時に、

私が自分だったら、上から言われたことをそのままやっていた業務だったとしても

今後、

そのスタイルのまま、最底辺が我慢して人生削って感情踏みにじられていれば回る現場のままで、

いいのか?と、自分に問うようになった。

 

彼女たちが寝不足になるかどうかは、私の采配による。

今までは、制作とはそういう仕事だと思い込んでいたけれども、

現場のことを知らない上からの指令を、

食い止めることが出来るのは、私だけなのではないか。

現場の全員からのサンドバッグになっている彼女たちを、

守ってあげられるのは、私だけじゃないか。

 

だから、この現場を、

スムーズでクリーンで、ストレスのないものにしていきたい。

制作陣の心を殺さないと利益が上げられない作品なんて

それは、商業演劇ではない、自己満足じゃないか。

 

キャストは、顔を出して対大衆に目立って矢面に立つという仕事ではあるけれども、

それは別にキャスト様、ではなくて、俳優部といういちセクションでしかないし、

スタッフだって忙しい中、だれかに愚痴ったり文句を言いたいのは分からないでもないけれど、

制作部だって人間だ。サンドバッグじゃない。

制作部の子たちを守れるのは、私だけじゃないか。

 

私は、赤の他人を、善意や厚意や慈悲や社会に一石を投じたいがためにケアしたいのではない。

あの頃の、がむしゃらながら1日に3回「制作辞めたい」って思っていた頃の若い私自身を、

抱きしめてあげたいだけなんだ。

いつかの私の代わりに、今の子たちを、

守ってあげたいだけなんだ。

 

だから、やっぱりいつまでも

戦わないと、ダメなんだ。

 

制作として、カンパニー全員に、

出来る限りのことはしたいよ。

だけど、それが「私にはできて、下の子にはできない」ことじゃ、

ダメだと思う。

 

俺がみんなを、

健康的な許容範囲のなかで、最大限、

守るから、

誰か、

どうか身近で見ていてくれるスタッフさんの一人でもいいから気づいて制作のことを一人の人間として、慮ってもらいたい、

俺たち制作のことも、守ってくれーーー

夜明けのカラオケ

ありがとう。
私が現場で、俳優さんの
だめなところは200%で言ってくれて
良いところは500%で言ってくれる、
人間味があるところが好きです、と
言ってくれてありがとう。

私が気持ち悪いなと思う、
信条を脅かすような言葉遣いをしなくてはいけないかもしれないと思ったら、
気持ち悪いですねそれ、って
同意してくれてありがとう。

また飲みたいって言ってくれて、
23時から5時まで、
尽きることなく飲み明かして最後の一本に付き合わせてくれたこと
ありがとう。

草餅

ふ、と
今日はバスで行ってみよう、って思ったの。
ぶり返してきた冬が、やっと溶け出すような春の日で。
あら、
このバスは小学校に行くときに乗っていたやつかしら
って思ったときに
毎日、ランドセルをしょった私の前を歩いて
バス停に連れて行ってくれた、
あなたを思い出したの。

雨の日も、暑い日も、寒い日も、
いつも、あの橋を渡って、
前を歩いてくれたね。

バスの窓から、キラキラな春の日差しと
風にそよぐ桜の花びら。
今日は、そうだ、その日だったのか、と
静かに、静かに
涙が出たの。

ごめんね、
お線香をあげないで家を出たこと。
ごめんね、
その日だって忘れていたこと。
ごめんね、
あの頃毎朝通ったバス停の場所が、思い出せなかった。
ごめんね、
を、
伝えたい。
ありがとう、
を、
伝えたい。

草餅を買って帰ろう、と
バスの席で心に誓ったのに、
あの和菓子屋もなくなってしまった今年は
私はどうやってあなたに
ありがとうを伝えたらいいのでしょうか。

大好きだよ。
大好きだよ。
大好きだよ。

思い出した

白菜の漬物、
食べられるようになったのは
中学生だったあの頃、
あの二子玉の天ぷら割烹で、
天丼についていた漬物を、
大人ぶって食べていたときだった。

地下の淡いバラ色の壁、
黒くて艶のある立派な梁、
調理している板前さんが見えるカウンターごしの厨房。
地下のあの
私の大切な、思い出の店。

備忘録

いつも、
これが人生最後かも、と思う年頃になりましたので
記録しておこう。
人生最後かもしれない、ナンパされた日。
2022年3月、
有楽町で
ピンクの春コートとスカートにハイヒール、
Yさんに会うかも、と思ってちょっとオシャレした日。

ナンパって結局、
人生で一度もついていったことないな。
飲み屋で意気投合するのは別として、
道端で話しかけるのって何に発展する可能性があるんだろうなぁ。
スマートなナンパに出会えたら違っていたのかしら。

まあ、
夜は急に呼び出したのにオシャレなYさんに会えたから、
楽しい一日だったな。