夜明けを待ちながら

自宅待機中

夜明けを待ちながら、ワイン煮を味わいながら

ねえ、
おばあちゃんも
この家で
自分の作ったお料理を
美味しいなと思って
食べていたかなあ。
そうだといいなあ。
鶏肉がね
柔らかく煮れたので
あの頃の私が、
忙しぶることと
反抗期するだけが得意だった私が
あの頃、
もしちょっとでも
温かい料理なんてあなたにふるまえていたらさ、
あなたを幸せにできたのかしらなんて
思うのですよ。

街路樹が
大きな黄色い葉を散らす季節に、
これから、寒くなって
足元は枯れ葉を踏み鳴らして歩く頃に
いつも、
いつまでも
私は、あの頃の冬を、
思うよ。

なんにもできなくて
本当にごめんなさい

会いたい

あの日めくりカレンダーが掛かっていた柱に
今もカレンダーを掛けています。
色んな景色が変わったけれど
なんだかそうしないと、
落ち着かないのです。

会いたい
会いたい


会いたい